11月30日付 日本経済新聞から抜粋
シャープは2019年にも中国東部の山東省煙台市にパソコン生産の新拠点を設ける方針だ。
同社は10月、東芝からパソコン事業を買収した。東芝から杭州市の工場も引き継いだが、煙台には親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業がIT(情報技術)機器を生産する大規模工場がある。鴻海の部材調達力などを活用したコスト圧縮でパソコン事業の採算を早期改善する。
シャープは現地企業と総額75億円を投じて8月に設立した子会社「煙台夏業電子」を通じてパソコン生産を手がける考えだ。 鴻海は米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」などを手がける世界最大の電子機器の受託製造サービス(EMS)だ。煙台など中国国内の拠点でサーバーやゲーム機などを大量に受託生産している。シャープは煙台でパソコンを生産することで、鴻海の持つ高効率な量産技術や調達網といったグループの経営基盤を有効活用する狙いだ。