シャープがマスク生産、政府要請受け まず1日15万枚

2020/2/28 18:00
日本経済新聞 電子版 より抜粋

日経任ぐイブニングスクープによると、
シャープが新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、マスク生産に乗り出すことが分かった。マスク不足を受けた政府の緊急要請に応じて異業種から参入するのは初めて。3月半ばにも1日あたり15万枚の態勢で生産を始め、同月中にも市場に投入する。政府は新型コロナウイルス対策の予算を投じて後押しする

コロナウイルスでマスクは品薄だ

シャープは三重工場(三重県多気町)でマスクを生産する方針だ。
液晶ディスプレーを生産する同工場のクリーンルームなどを活用する。まず3つの製造ラインで作り始め、最終的には10ラインで150万枚まで増やす計画だ。

シャープ三重工場

政府は緊急対策として2019年度予算の予備費から103億円を支出すると決定済みで、シャープに資金を支援する。マスク生産設備の導入事業の対象に認定し、3000万円程度を補助する方向だ。

最大手のユニ・チャームなど国内の既存メーカーのマスク生産は、新型コロナウイルスの感染が拡大する以前は週2000万枚程度だったが、政府の補助も受けて足元では各社の合計で週1億枚ほどの生産能力があるとみられる。シャープのシェアは数%になる見通しだ。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続くなか、マスクの需要が急拡大し、国内の小売店では在庫がなくなっている。以前は国内需要の7割を賄っていた中国メーカーからの輸入が滞っているためで、シャープのマスク生産への参入は国内の品不足解消に一定の効果がありそうだ。 菅義偉官房長官は26日の衆院予算委員会で、3月に月6億枚規模の供給力を確保できるとの見通しを改めて示している。
既存のメーカーのほかにも広く協力を募って供給を増やし、国民の不安を払拭したい考えだ。

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