秋浦の歌 李 白 白髪 三千丈 愁いに縁って 箇の似く長し 知らず 明鏡の裏 何れの処にか 秋霜を得たる |
〔詩形〕 五言絶句 【語 釈】 |
【李 白】李白(りはく、701年(長安元年) - 762年10月22日(宝応元年9月30日)、中国盛唐の詩人。 字は太白(たいはく)。 飄々とした詩風から「詩仙」と後世の人は呼んでおり、 杜甫と並び称される。 絶句の表現を大成させた人物でもある。 |
【詩の心】起句「白髪三千丈」で有名な詩である。また、誇張の例えとしてよく引用される。 李白は44歳、天保三年(744年)に輪林学士の職を免じられ、長安を離れて途中杜甫と山東に遊ぶなどして南下し、江南の地を放浪する。 50歳代半ばには秋浦にやってきていた。「似箇」と口語的な表現を用いたのは、「三千丈」の表現と共に、気持ちを率直に迸らせたものとして解すべきであろうか。 自分の姿をまのあたりにしたときの驚きが「不知」から伝わってくるように感じられる。 |
静かに、しみじみと詠じてみたい。
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